インナビュー(子宮頚部内視鏡)の他医療機関での研究
子宮頸部内視鏡は2010年代前半から 香川大学医学部の消化器内科が中心となり研究が進められてきました。
引き続き健康保険の適応に向けて研究が進んでおります。
当院では、子宮頚部内視鏡が世の中に広く普及し、検査へのハードルが低くなり、ひいては子宮頸がんにかかる患者が減るように願いを込めて「インナービュー」と呼ばせていただいております。
香川大学 2021年12月1日
「高性能内視鏡による子宮頸がんの早期発見と精密診断法の確立に向けて」
日本赤十字社 高知赤十字病院
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
令和5年度 「革新的がん医療実用化研究事業」(一次公募)の採択課題について
【領域4-2】新規技術を組み合わせ、新たな診断情報が得られる先進的な医用イメージング技術の確立に関する研究
論文
2016年より香川大学と高知赤十字病院(消化器内科部長内多訓久医師・産婦人科部長平野 浩紀医師)との2機関共同で子宮頸部腫瘍の内視鏡診断体系を提唱されております(2-4)。
2. Uchita K, Kanenishi K Kobara H, et al. Int J Clin Oncol. 2018;23:707-14
3. Kobara H, Uchita K, Uedo N, et al. Diagnostics. 2020;10:E903.
4. Kobara H, et al. Arch Gynecol Obstet. 2020 Nov 20. doi: 10.1007/s00404-020-05884-w.
2018年6 月から大阪国際がんセンター(消化管内科副部長上堂文也医師・産婦人科部長上浦祥司医師)を加えた3機関で子宮内視鏡とコルポスコピーの比較研究を開始し既に試験は完了し、その成果を英論文として投稿されています。同時に進めていた内視鏡用の生検鉗子で得た子宮頸部腫瘍の検体がその病理診断に適切であることを証明されています(5)。このデータは内視鏡でみえる病変を内視鏡用鉗子で消化器と同様に確実に狙撃生検を行うことの妥当性が示され、次回の研究に大きな前進となる研究成果となりました。
5. Uchita K, Kobara H, Uedo N, et al. Diagnostics. 2021;11:360. doi: 10.3390/diagnostics11020360.
2020年10月から神戸大学医学部附属病院 国際がん医療・研究センター(消化器内科特命准教授 森田圭紀医師、医員 鷹尾まど佳医師)がプロジェクトチームに加わり子宮内視鏡に関する診断・手技の教育実習が終了し、現在、4機関による前向きランダム化比較試験を立案されています。